職業別の有効求人倍率(毎月更新)
本記事は厚生労働省が公表している統計を、当サイトが表に整理したものです。数値の加工は行っていません。 編集方針
厚生労働省は毎月、ハローワークの求人・求職をまとめた「一般職業紹介状況」を公表しています。全体の有効求人倍率はニュースでも取り上げられますが、職業別の内訳は報道発表の本文に載っていません。
内訳が載っているのは、同時に公表される参考統計表のPDFだけです。当サイトはそこから数字を取り、一覧にしています。
最も高い建設躯体工事従事者と最も低い一般事務従事者で、約28倍の差があります。「人手不足」という言葉は同じでも、職業によって水準はまったく違います。
一覧
| 職業 | 有効求人 | 有効求職 | 有効求人倍率 | 新規求人倍率 | 求人の前年比 |
|---|---|---|---|---|---|
| 職業計(全体) | 2,020,228件 | 2,002,441人 | 1.01倍 | 1.98倍 | -3.4% |
| 建設躯体工事従事者 | 19,335件 | 2,462人 | 7.85倍 | 12.08倍 | — |
| 土木作業従事者 | 43,114件 | 7,218人 | 5.97倍 | 9.36倍 | — |
| 保安職業従事者 | 93,473件 | 15,980人 | 5.85倍 | 9.39倍 | — |
| 建築・土木・測量技術者 | 59,378件 | 11,971人 | 4.96倍 | 9.12倍 | -0.7% |
| 建設・採掘従事者 | 114,999件 | 23,972人 | 4.80倍 | 8.17倍 | — |
| 機械整備・修理従事者 | 38,283件 | 10,043人 | 3.81倍 | 6.49倍 | — |
| 介護サービス職業従事者 | 199,693件 | 54,010人 | 3.70倍 | 6.26倍 | — |
| 医療技術者 | 42,098件 | 14,441人 | 2.92倍 | 5.19倍 | +4.3% |
| 自動車運転従事者 | 98,721件 | 40,755人 | 2.42倍 | 3.60倍 | — |
| 接客・給仕職業従事者 | 76,566件 | 33,322人 | 2.30倍 | 4.12倍 | — |
| 社会福祉専門職業従事者 | 116,734件 | 51,111人 | 2.28倍 | 4.30倍 | -0.5% |
| 飲食物調理従事者 | 111,078件 | 50,823人 | 2.19倍 | 3.92倍 | — |
| 営業職業従事者 | 72,760件 | 36,267人 | 2.01倍 | 3.50倍 | — |
| 保健師,助産師,看護師 | 98,238件 | 52,925人 | 1.86倍 | 3.02倍 | +0.4% |
| 製造技術者(開発) | 15,132件 | 8,357人 | 1.81倍 | 4.17倍 | -0.1% |
| 情報処理・通信技術者 | 51,768件 | 38,919人 | 1.33倍 | 3.02倍 | -5.7% |
| 製造技術者(開発を除く) | 12,118件 | 16,925人 | 0.72倍 | 1.33倍 | +2.9% |
| 会計事務従事者 | 17,839件 | 32,122人 | 0.56倍 | 1.03倍 | -7.9% |
| 事務従事者 | 180,669件 | 509,617人 | 0.35倍 | 0.77倍 | -6.8% |
| 一般事務従事者 | 120,372件 | 425,688人 | 0.28倍 | 0.63倍 | -7.1% |
図で見る
- 建設躯体工事従事者 7.85倍
- 土木作業従事者 5.97倍
- 保安職業従事者 5.85倍
- 建築・土木・測量技術者 4.96倍
- 建設・採掘従事者 4.80倍
- 機械整備・修理従事者 3.81倍
- 介護サービス職業従事者 3.70倍
- 医療技術者 2.92倍
- 自動車運転従事者 2.42倍
- 接客・給仕職業従事者 2.30倍
- 社会福祉専門職業従事者 2.28倍
- 飲食物調理従事者 2.19倍
- 営業職業従事者 2.01倍
- 保健師,助産師,看護師 1.86倍
- 製造技術者(開発) 1.81倍
- 情報処理・通信技術者 1.33倍
- 製造技術者(開発を除く) 0.72倍
- 会計事務従事者 0.56倍
- 事務従事者 0.35倍
- 一般事務従事者 0.28倍
- 職業計(全体) 1.01倍
色が付いているのは全職業の平均(1.01倍)を上回る職業です。良し悪しではなく、基準線との位置関係を示しています。
「事務従事者」は中で大きく分かれます
大分類のままだと実態が見えない例として、事務を挙げておきます。
| 中分類 | 有効求人 | 有効求職 | 有効求人倍率 |
|---|---|---|---|
| 外勤事務従事者 | 719件 | 260人 | 2.77倍 |
| 運輸・郵便事務従事者 | 6,325件 | 2,601人 | 2.43倍 |
| 生産関連事務従事者 | 13,993件 | 10,961人 | 1.28倍 |
| 営業・販売事務従事者 | 16,513件 | 19,202人 | 0.86倍 |
| 会計事務従事者 | 17,839件 | 32,122人 | 0.56倍 |
| 一般事務従事者 | 120,372件 | 425,688人 | 0.28倍 |
| 事務用機器操作員 | 4,908件 | 18,783人 | 0.26倍 |
同じ「事務」でも、上と下で約11倍の開きがあります。詳しくは「事務職は求人がない」を検算するに書いています。
この数字を使った検算
- 「転職する人が多いのは都会」転職者比率は東京・福岡5.4%〜愛媛・和歌山3.3%で1.6倍差。ただし求人倍率が高い県ほど比率は低い
- 「ドライバーが足りない」有効求人倍率2.42倍。全職業1.01倍を上回るが、建設7.85倍・介護3.70倍より低い
- 「営業職はいつでも募集している」有効求人倍率2.01倍で全職業のちょうど2倍。ただし建設7.85倍・警備5.85倍より低い中位
- 「保育士が足りない」保育士を含む区分で2.28倍。ただし保育士単独の倍率は公表されておらず、紹介事業者側の離職は22.6%
- 「ITエンジニアは人手不足」有効求人倍率1.33倍。全職業1.01倍より高いが、建設7.85倍・介護3.70倍より低い。求人は前年比5.7%減
- 「飲食は人手不足」飲食物調理は2.19倍で全職業の約2.2倍。求人11万件と規模は大きいが倍率は中位
- 「医療系の資格職は安定している」医療技術者は2.92倍。全職業の求人が前年比3.4%減るなか、この職種は4.3%増で倍率も上昇
- 「介護は人手不足だから転職しやすい」有効求人倍率3.70倍で求人は多い。ただし紹介事業者の6か月以内離職は22.6%
- 「事務職は求人がない」一般事務は0.28倍。ただし外勤事務2.77倍・運輸郵便事務2.43倍と中分類で約11倍の差
- 「看護師は引く手あまた」有効求人倍率1.86倍。介護3.70倍・医療技術者2.92倍より低く、前年比はほぼ横ばい
- 「警備員が足りない」保安職業従事者は5.85倍で確認した中で2番目に高い。介護3.70倍・ドライバー2.42倍を上回る
- 「経理・会計は手に職だから安定」会計事務は0.56倍で求人より求職者が多い。求人は前年比7.9%減で確認した中で最大の減少
- 「建設・施工管理は人手不足」建設躯体工事7.85倍で確認した中で最高。土木5.97倍・施工管理4.96倍と領域全体が高い
- 「有効求人倍率◯倍だから求人はある」職業計は含パート1.01倍・除パート1.13倍。介護・飲食・接客はパートを除くと倍率が下がる
- 「メーカーの技術職は安定」製造技術者は開発1.81倍・開発を除く0.72倍。同じ区分名の中で2.5倍開き、後者は1倍を下回る
- 「整備士が足りない」機械整備・修理は3.81倍で、介護3.70倍・ドライバー2.42倍を上回る
- 「求人倍率は◯倍だから入りやすい」同じ統計に有効と新規の2つがあり、確認した全職業で新規が高い。全職業では1.01倍と1.98倍
- 「パートを除けば求人倍率の実態がわかる」有効・新規どちらで見ても方向が一致したのは20職種中17。事務系3職種は僅差で逆転した
- 「接客・給仕は人手不足」有効求人倍率2.30倍で中位(20職種中10番目)。パートを除くと1.62倍まで下がり、下げ幅は最大
- 「転職エージェントの実績は比較できる」公表率は職種で30.0〜84.0%と2.8倍違う。公表分の離職率も保育・介護22.6%と他3職種5〜6%台に分かれる
- 「建設は人手不足だから入りやすい」建設・採掘は4.80倍だが中は躯体7.85倍〜土木5.97倍と幅がある。技術者4.96倍は資格職で別枠
読むときの注意
4点あります。どれも、この統計を引用している記事ではあまり書かれていない点です。
1. ハローワークの数字です
集計対象は公共職業安定所の求人・求職です。転職エージェントや求人サイト経由の求人は含まれません。
職種によって民間サービスの利用率は違うため、この統計だけで市場全体を比べることはできません。
2. 倍率は「就職しやすさ」ではありません
求人と求職者の数の比です。求人の中身(求められる経験、年収、勤務地、労働時間)は反映されません。
倍率が高くても条件が合わなければ選択肢にはならず、倍率が低くても条件が合えば決まります。
3. 「倍率が高い」と「求人が多い」は別です
たとえば建設躯体工事従事者は7.85倍と高いものの、有効求人は19,335件です。一方、自動車運転従事者は2.42倍ですが有効求人は98,721件あります。
選択肢の数を見るなら、倍率と求人数の両方を見る必要があります。4. 職業区分は粗いままです
「情報処理・通信技術者」には開発から運用保守までが含まれ、「自動車運転従事者」にはトラック・バス・タクシーが含まれます。特定の技術や業態の需給は、この統計では分かりません。
更新について
この統計は毎月公表されます。当サイトは新しい月が公表されるたび、このページの数字を差し替えます。 記事を増やすのではなく、1つのページを更新し続ける形にしています。
現在掲載しているのは令和8年6月分(2026-07-31公表)です。
自分で確認する方法
- 厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」を開く
- 「結果の概要」から最新月の報道発表ページへ進む
- 「参考統計表」のPDFを開く
参考統計表は10ページほどで、職業別の表は後半にあります。報道発表ページ本文には全体の数字しかないので、内訳が必要な場合はPDFを開く必要があります。
出典
- 一般職業紹介状況(令和8年6月分)参考統計表 (2026-08-13 閲覧)
- 一般職業紹介状況(令和8年6月分)について (2026-08-13 閲覧)
- 一般職業紹介状況(職業安定業務統計) (2026-08-13 閲覧)
最終更新:2026-08-13
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