職業別の有効求人倍率の一覧(介護・建設・看護・IT・事務ほか/毎月更新)

まず、この記事の要点

厚生労働省が毎月公表する職業別の有効求人倍率を、有効求人数・有効求職者数とあわせて一覧にしています。介護・建設・看護・ドライバー・IT・事務など職業ごとの倍率と、パートを除いた場合の倍率も載せています。この内訳は参考統計表のPDFにしか掲載されていません。

根拠と詳しい説明へ

本記事は厚生労働省が公表している統計を、当サイトが表に整理したものです。数値の加工は行っていません。 編集方針

読みたいところへ

厚生労働省は毎月、ハローワークの求人・求職をまとめた「一般職業紹介状況」を公表しています。全体の有効求人倍率はニュースでも取り上げられますが、職業別の内訳は報道発表の本文に載っていません。

内訳が載っているのは、同時に公表される参考統計表のPDFだけです。当サイトはそこから数字を取り、一覧にしています。

全職業 1.01倍 令和8年6月/常用・パート含む
最も高い:建設躯体工事従事者 7.85倍 有効求人19,335件
最も低い:一般事務従事者 0.28倍 有効求職425,688人

最も高い建設躯体工事従事者と最も低い一般事務従事者で、約28倍の差があります。「人手不足」という言葉は同じでも、職業によって水準はまったく違います。

よく調べられる職業の有効求人倍率

数字は令和8年6月分です。全件は下の一覧にありますが、職業名で調べられることの多いものを先に出しておきます。すべて同じ月・同じ出典(参考統計表)の数字です。

「パートを除く」は、常用のうちパートタイムを外した場合の倍率です。同じ職業でも、パートを含めるかどうかで水準が変わります。

介護の有効求人倍率

介護サービス職業従事者は、有効求人199,693件に対して有効求職54,010人で3.70倍です。パートを除くと3.42倍で、パートを含めたときより低くなります。

看護師の有効求人倍率

「保健師,助産師,看護師」の区分で、有効求人98,238件・有効求職52,925人。パートを除くと2.17倍です。この区分は3職種をまとめたもので、看護師だけの数字ではありません。

建設の有効求人倍率

「建設・採掘従事者」(大分類)で有効求人114,999件・有効求職23,972人。中を分けると建設躯体工事従事者は7.85倍、土木作業従事者は5.97倍です。

ドライバー(自動車運転従事者)の有効求人倍率

有効求人98,721件・有効求職40,755人です。倍率は建設躯体工事従事者(7.85倍)より低いものの、有効求人の件数は建設躯体工事従事者の約5倍あります。トラック・バス・タクシーが同じ区分に含まれます。

ITエンジニア(情報処理・通信技術者)の有効求人倍率

有効求人51,768件・有効求職38,919人で、全職業計(1.01倍)は上回ります。有効求人は前年同月比-5.7%、有効求職は+6.0%です。

事務職の有効求人倍率

有効求人180,669件に対して有効求職509,617人で、求職者のほうが多い状態です。中分類ごとの内訳は、このページの下のほうに別の表で載せています。

飲食(飲食物調理従事者)の有効求人倍率

有効求人111,078件・有効求職50,823人。パートを除くと1.86倍まで下がります。倍率を見るときは、パートを含む数字かどうかを確かめる必要があります。

職業別の有効求人倍率 一覧

全20区分に全職業計を加えた、令和8年6月分の一覧です。

職業 有効求人 有効求職 有効求人倍率 新規求人倍率 求人の前年比
職業計(全体) 2,020,228件 2,002,441人 1.01倍 1.98倍 -3.4%
建設躯体工事従事者 19,335件 2,462人 7.85倍 12.08倍 —
土木作業従事者 43,114件 7,218人 5.97倍 9.36倍 —
保安職業従事者 93,473件 15,980人 5.85倍 9.39倍 —
建築・土木・測量技術者 59,378件 11,971人 4.96倍 9.12倍 -0.7%
建設・採掘従事者 114,999件 23,972人 4.80倍 8.17倍 —
機械整備・修理従事者 38,283件 10,043人 3.81倍 6.49倍 —
介護サービス職業従事者 199,693件 54,010人 3.70倍 6.26倍 —
医療技術者 42,098件 14,441人 2.92倍 5.19倍 +4.3%
自動車運転従事者 98,721件 40,755人 2.42倍 3.60倍 —
接客・給仕職業従事者 76,566件 33,322人 2.30倍 4.12倍 —
社会福祉専門職業従事者 116,734件 51,111人 2.28倍 4.30倍 -0.5%
飲食物調理従事者 111,078件 50,823人 2.19倍 3.92倍 —
営業職業従事者 72,760件 36,267人 2.01倍 3.50倍 —
保健師,助産師,看護師 98,238件 52,925人 1.86倍 3.02倍 +0.4%
製造技術者(開発) 15,132件 8,357人 1.81倍 4.17倍 -0.1%
情報処理・通信技術者 51,768件 38,919人 1.33倍 3.02倍 -5.7%
製造技術者(開発を除く) 12,118件 16,925人 0.72倍 1.33倍 +2.9%
会計事務従事者 17,839件 32,122人 0.56倍 1.03倍 -7.9%
事務従事者 180,669件 509,617人 0.35倍 0.77倍 -6.8%
一般事務従事者 120,372件 425,688人 0.28倍 0.63倍 -7.1%
厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年6月分)参考統計表」(令和8年6月/常用(パート含む)/全国計。平成21年12月改定の「日本標準職業分類」に基づく区分。)。2026-07-31公表、2026-08-13に当サイトが確認。「求人の前年比」が「—」の職業は、当サイトが前年比を取得していないものです(0%という意味ではありません)。

全職業の平均を基準に見た職業別の位置

  • 建設躯体工事従事者 7.85倍
  • 土木作業従事者 5.97倍
  • 保安職業従事者 5.85倍
  • 建築・土木・測量技術者 4.96倍
  • 建設・採掘従事者 4.80倍
  • 機械整備・修理従事者 3.81倍
  • 介護サービス職業従事者 3.70倍
  • 医療技術者 2.92倍
  • 自動車運転従事者 2.42倍
  • 接客・給仕職業従事者 2.30倍
  • 社会福祉専門職業従事者 2.28倍
  • 飲食物調理従事者 2.19倍
  • 営業職業従事者 2.01倍
  • 保健師,助産師,看護師 1.86倍
  • 製造技術者(開発) 1.81倍
  • 情報処理・通信技術者 1.33倍
  • 製造技術者(開発を除く) 0.72倍
  • 会計事務従事者 0.56倍
  • 事務従事者 0.35倍
  • 一般事務従事者 0.28倍
  • 職業計(全体) 1.01倍
厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年6月分)参考統計表」(令和8年6月/常用・パート含む/全国計)。2026-07-31公表、2026-08-13に当サイトが確認。

色が付いているのは全職業の平均(1.01倍)を上回る職業です。良し悪しではなく、基準線との位置関係を示しています。

事務従事者の有効求人倍率。中分類では大きく開きます

大分類のままだと実態が見えない例として、事務を挙げておきます。事務従事者は0.35倍ですが、中分類では2.77倍から0.26倍まで開きがあります。

中分類有効求人有効求職有効求人倍率
外勤事務従事者719件260人2.77倍
運輸・郵便事務従事者6,325件2,601人2.43倍
生産関連事務従事者13,993件10,961人1.28倍
営業・販売事務従事者16,513件19,202人0.86倍
会計事務従事者17,839件32,122人0.56倍
一般事務従事者120,372件425,688人0.28倍
事務用機器操作員4,908件18,783人0.26倍

同じ「事務」でも、上と下で約11倍の開きがあります。詳しくは「事務職は求人がない」を検算するに書いています。

この数字を使った検算

有効求人倍率を読むときの注意(4点)

4点あります。どれも、この統計を引用している記事ではあまり書かれていない点です。

1. ハローワークの数字です

集計対象は公共職業安定所の求人・求職です。転職エージェントや求人サイト経由の求人は含まれません。

職種によって民間サービスの利用率は違うため、この統計だけで市場全体を比べることはできません。

2. 倍率は「就職しやすさ」ではありません

求人と求職者の数の比です。求人の中身(求められる経験、年収、勤務地、労働時間)は反映されません。

倍率が高くても条件が合わなければ選択肢にはならず、倍率が低くても条件が合えば決まります。

3. 「倍率が高い」と「求人が多い」は別です

たとえば建設躯体工事従事者は7.85倍と高いものの、有効求人は19,335件です。一方、自動車運転従事者は2.42倍ですが有効求人は98,721件あります。

選択肢の数を見るなら、倍率と求人数の両方を見る必要があります。

4. 職業区分は粗いままです

「情報処理・通信技術者」には開発から運用保守までが含まれ、「自動車運転従事者」にはトラック・バス・タクシーが含まれます。特定の技術や業態の需給は、この統計では分かりません。

更新について(毎月差し替え)

この統計は毎月公表されます。当サイトは新しい月が公表されるたび、このページの数字を差し替えます。 記事を増やすのではなく、1つのページを更新し続ける形にしています。

現在掲載しているのは令和8年6月分(2026-07-31公表)です。

職業別の内訳を自分で確認する方法(参考統計表のPDF)

  1. 厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」を開く
  2. 「結果の概要」から最新月の報道発表ページへ進む
  3. 「参考統計表」のPDFを開く

参考統計表は10ページほどで、職業別の表は後半にあります。報道発表ページ本文には全体の数字しかないので、内訳が必要な場合はPDFを開く必要があります。

会社単位で見るとき

出典

  1. 一般職業紹介状況(令和8年6月分)参考統計表 (2026-08-13 閲覧)
  2. 一般職業紹介状況(令和8年6月分)について (2026-08-13 閲覧)
  3. 一般職業紹介状況(職業安定業務統計) (2026-08-13 閲覧)

最終更新:2026-09-21

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