「パートを除くと倍率が下がる職種」は、新規求人倍率で見ても同じだった

本記事は厚生労働省が公表している統計を、当サイトが比較・整理したものです。数値の加工は行っていません。 このページに広告は掲載していません(広告掲載方針)。

当サイトはこれまで、有効求人倍率はパートを除くと数字が動くことと、同じ統計に有効求人倍率と新規求人倍率の2種類があることを別々に確認してきました。

今回はこの2つを重ねます。パートを除いたときに倍率が動く向きは、有効求人倍率と新規求人倍率で同じなのかを確認しました。

全職業計(有効) 1.01倍 → 1.13倍 パートを除くと+0.12ポイント
全職業計(新規) 1.98倍 → 2.10倍 パートを除くと+0.12ポイント

全職業計では、有効・新規のどちらもパートを除くと上がる向きで一致しています。ただし、これが全ての職種で成り立つとは限りません。

20職種中17職種で、向きが一致した

当サイトが確認した20職種について、パートを除いたときの動きの向き(上がる/下がる)を有効求人倍率と新規求人倍率で比べました。

一致したのは17職種、逆転したのは3職種です。

職業有効(パート込→除く)新規(パート込→除く)方向
接客・給仕職業従事者2.30→1.62倍(-0.68)4.12→2.69倍(-1.43)一致
飲食物調理従事者2.19→1.86倍(-0.33)3.92→2.89倍(-1.03)一致
介護サービス職業従事者3.70→3.42倍(-0.28)6.26→5.64倍(-0.62)一致
会計事務従事者0.56→0.52倍(-0.04)1.03→0.97倍(-0.06)一致
一般事務従事者0.28→0.28倍(0.00)0.63→0.59倍(-0.04)逆転
事務従事者0.35→0.36倍(+0.01)0.77→0.75倍(-0.02)逆転
医療技術者2.92→2.96倍(+0.04)5.19→5.03倍(-0.16)逆転
情報処理・通信技術者1.33→1.49倍(+0.16)3.02→3.30倍(+0.28)一致
製造技術者(開発を除く)0.72→0.88倍(+0.16)1.33→1.57倍(+0.24)一致
営業職業従事者2.01→2.17倍(+0.16)3.50→3.71倍(+0.21)一致
保安職業従事者5.85→6.05倍(+0.20)9.39→9.48倍(+0.09)一致
自動車運転従事者2.42→2.72倍(+0.30)3.60→3.88倍(+0.28)一致
保健師,助産師,看護師1.86→2.17倍(+0.31)3.02→3.33倍(+0.31)一致
社会福祉専門職業従事者2.28→2.59倍(+0.31)4.30→4.66倍(+0.36)一致
製造技術者(開発)1.81→2.24倍(+0.43)4.17→5.13倍(+0.96)一致
機械整備・修理従事者3.81→4.32倍(+0.51)6.49→7.15倍(+0.66)一致
建設・採掘従事者4.80→5.49倍(+0.69)8.17→9.23倍(+1.06)一致
建設躯体工事従事者7.85→8.55倍(+0.70)12.08→13.08倍(+1.00)一致
土木作業従事者5.97→6.81倍(+0.84)9.36→10.55倍(+1.19)一致
建築・土木・測量技術者4.96→6.24倍(+1.28)9.12→11.28倍(+2.16)一致
「方向」は当サイトが判定した値(差が±0.005ポイント未満は「変化なし」として扱う)。厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年6月分)参考統計表」(令和8年6月/全国計)。パート込みは参考統計表7、パートを除くは参考統計表9。

最も動くのは、有効でも新規でも同じ職種

接客・給仕職業従事者は、有効求人倍率(-0.68ポイント)でも新規求人倍率(-1.43ポイント)でも当サイトが確認した20職種の中で最も下げ幅が大きい職種でした。詳しい内訳は接客・給仕は人手不足かにまとめています。

大きく動く職種ほど、どちらの指標で見ても同じ結論(パートを除くと下がる、または上がる)にたどり着きやすいということです。

逆転した3職種は、いずれも変化が小さい

逆転が起きたのは医療技術者、事務従事者、一般事務従事者の3職種です。

医療技術者:有効は+0.04ポイントとほぼ変化なしなのに対し、新規は-0.16ポイント動いています。

事務従事者:有効は+0.01ポイントとほぼ変化なしなのに対し、新規は-0.02ポイント動いています。

一般事務従事者:有効は0.00ポイントとほぼ変化なしなのに対し、新規は-0.04ポイント動いています。

3職種に共通するのは、そもそも有効求人倍率での変化幅が±0.04ポイント以下と、当サイトが確認した中で最も小さいグループだということです。変化がわずかな職種では、有効と新規のどちらを見るかで結論が入れ替わることがあります。

変化が大きい職種(接客・給仕、建築・土木・測量技術者など)では、こうした逆転は起きていません。

この検算の限界

  • ハローワークの数字です。 転職サービスや求人サイト経由の求人は含まれません
  • 「除パート」と「正社員」の関係を確認していません。「常用(除パート)」はパートタイムを除いた常用求人という意味で、雇用形態が正社員だけとは限りません
  • 1か月分の断面です。 月によって向きが変わる職種があるかは、この記事だけでは分かりません
  • なぜ向きが一致・逆転するのかという仕組みは説明していません。 ここで示せるのは、20職種中17職種で向きが一致し、逆転した3職種はいずれも変化幅が小さかったという事実までです

まとめ

  • パートを除いたときの倍率の動く向きは、当サイトが確認した20職種中17職種で、有効求人倍率と新規求人倍率が一致しました
  • 逆転したのは3職種で、いずれも有効求人倍率での変化幅が±0.04ポイント以下でした
  • 最も動く職種(接客・給仕職業従事者)は、有効・新規のどちらで見ても当サイトが確認した中で最大の下げ幅でした
  • 全職業計では、有効1.01→1.13倍、新規1.98→2.10倍と、どちらも同じ向きです

数字は令和8年6月分(2026-07-31公表)を、2026-08-13に確認したものです。

出典

  1. 一般職業紹介状況(令和8年6月分)参考統計表 (2026-08-13 閲覧)
  2. 一般職業紹介状況(職業安定業務統計) (2026-08-13 閲覧)

最終更新:2026-08-13

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