「整備士が足りない」を、公的データで検算する
筆者は整備の仕事をしていません。本記事は厚生労働省が公表している統計を確認・整理したものです。 このページに広告は掲載していません(広告掲載方針)。
自動車整備をはじめとする整備職の人手不足は、業界団体からもたびたび指摘されています。厚生労働省の統計で確認しました。
3.81倍。全職業の1.01倍に対して約3.8倍で、当サイトが確認した20職業の中で6番目に高い水準でした。
「足りない」という説明は、この職種では数字と一致します。介護やドライバーより高い
- 建設躯体工事従事者 7.85倍
- 土木作業従事者 5.97倍
- 保安職業従事者 5.85倍
- 建築・土木・測量技術者 4.96倍
- 建設・採掘従事者 4.80倍
- 機械整備・修理従事者 3.81倍
- 介護サービス職業従事者 3.70倍
- 医療技術者 2.92倍
- 自動車運転従事者 2.42倍
- 接客・給仕職業従事者 2.30倍
- 社会福祉専門職業従事者 2.28倍
- 飲食物調理従事者 2.19倍
- 営業職業従事者 2.01倍
- 保健師,助産師,看護師 1.86倍
- 製造技術者(開発) 1.81倍
- 情報処理・通信技術者 1.33倍
- 製造技術者(開発を除く) 0.72倍
- 会計事務従事者 0.56倍
- 事務従事者 0.35倍
- 一般事務従事者 0.28倍
- 職業計(全体) 1.01倍
よく人手不足が話題になる職種と並べると、次のようになります。
| 職業 | 有効求人倍率 |
|---|---|
| 建設躯体工事従事者 | 7.85倍 |
| 機械整備・修理従事者 | 3.81倍 |
| 介護サービス職業従事者 | 3.70倍 |
| 自動車運転従事者 | 2.42倍 |
介護(3.70倍)とドライバー(2.42倍)を上回っています。報道で取り上げられる頻度と、数字の順位は一致していません。
一般事務(0.28倍)とは、約14倍の差があります。
求人数は中規模です
有効求人は38,283件。有効求職は10,043人です。
倍率上位の職種と比べると、求人の規模は中程度です。参考までに、自動車運転従事者は有効求人98,721件で、機械整備の約2.6倍あります。
倍率が高いのは、求人が突出して多いからというより、求職者が少ないためという構造です。有効求職10,043人という規模は、他の職種と比べて小さいほうです。
資格が要る職種であることの意味
自動車整備士などは国家資格が必要です。資格が要る職種は、求職者側の供給がすぐには増えません。
倍率が高い状態が続きやすい一方で、未経験からすぐに応募できる求人は限られる可能性があります。倍率の高さがそのまま「入りやすさ」を意味しない典型的な例です。
ただし、資格要件の有無や未経験可の求人がどれくらいあるかは、この統計からは分かりません。
この検算の限界
- ハローワークの数字です。 民間の求人サイト経由の募集は含まれません
- 「機械整備・修理従事者」は自動車整備だけの区分ではありません。 産業機械や設備の整備・修理も含まれます
- 倍率は求人の中身を反映しません。 給与、勤務地、資格要件、未経験可かどうかは含まれていません
- 資格職のため、倍率の高さと就職しやすさは一致しない可能性があります
他の職種と並べると
全職業の一覧は職業別の有効求人倍率にまとめています。
まとめ
- 機械整備・修理従事者の有効求人倍率は3.81倍。全職業(1.01倍)の約3.8倍です
- 当サイトが確認した20職業の中で6番目に高く、介護3.70倍・ドライバー2.42倍を上回ります
- 求人が突出して多いというより、求職者が少ないことで倍率が上がっている構造です
- 資格が要る職種のため、倍率の高さが未経験からの入りやすさを意味するとは限りません
数字は令和8年6月分(2026-07-31公表)を、2026-08-13に確認したものです。
出典
- 一般職業紹介状況(令和8年6月分)参考統計表 (2026-08-13 閲覧)
- 一般職業紹介状況(職業安定業務統計) (2026-08-13 閲覧)
最終更新:2026-08-13
当サイトは求人情報の提供・職業紹介・応募の取次ぎを一切行いません。 また、個別の法律相談・労務相談への回答も行いません。 具体的な労働問題については、弁護士、社会保険労務士、労働基準監督署、 総合労働相談コーナーなど権限のある窓口へご相談ください。